栄螺


下関の唐戸市場に師走の買い物に行った 家人の知人がサザエを持って来てくれた。 サザエとしては少し小振りだけど 沢山の数があって 壷焼きにして堪能した。

サザエは春から夏が旬らしいが この時期もすてがたい。 なんの調味料がなくとも 磯の香りと潮の味で十分だった。 普段 あまり 食する事がないので とても 美味であった。 

長谷川町子作のサザエさんはたしか 磯野サザエだったと思うが よくよく考えてみれば 素晴らしいネーミングであったと思う。

なにより 漫画で感心したのは 何年たっても 磯野家一同 歳をとらなかったことである。 暮になって また 一歳 歳をとるのは 一面嬉しい事だけれど サザエさんのように人間いつまでも 同じである願望は皆持っていると思う、

栄螺を食しながら ふと そう思った。