アーモンドの花


庭の片隅でアーモンドの花が咲いた。

明治時代 日本の良さを広く世界に広しめたポルトガルの人 ヴェンセスラウ.デ.モラエスにとってはこの花は彼の地に咲く春を象徴する花であった。丁度 日本人にとって桜がそうであるように 異国の地から再び故郷リスボンに帰り得なかったモラエスが夢にまで見た花だったろう。

モラエスの人となりについては新田次郎 藤原正彦親子による小説「サウダージ」が詳しい。一昨昨年リスボンを訪ねたおりにはモラエスに生家を訪ねて感動したものである.東の果ての国から西の果ての国への旅であった。

桜よりは少し大きなピンク色の花は 可愛くて清楚である。満開のアーモンド畑がいかなる様子であるのか 機会があれば再び花の時期にポルトガルを訪ねてみたいと思う。