115系

山陽線の広島地区を走る ローカル電車。

原型は旧国鉄時代 今から約半世紀前に開発された。 当時は緑とオレンジで 東海道の蜜柑をモチーフにした とても 感じの良い カラーリングの電車であった。 主に 東京と湘南を舞台にしていた。

流れ 流れて 今は広島で走っている。 外装もクリームに青い帯 そして
クールグレイの明るい色のウォームグレイの濃い窓周り(これはなかなか良いカラーリングである)そして 最近では濃い黄色一色になってきた。保守コストの低減のためらしいが 味気ない感がする。


この電車が開発された当時は 私はまだ中学生で 山陽線蒸気機関車の旅客用はC62 C59  貨物用はD52の独壇場であった。東京まで 急行安芸が呉線経由で 約十八時間くらいと記憶している。

高校生の修学旅行で はじめて広島まで電化され 長距離電車にのって 関東地区を旅した思い出がある。広島から東京まで 急行宮島が十六時間かかっていた。

あれから五十年になる。 最近では新幹線のぞみで東京へ約四時間だから 隔世の感がある。

でも スピードはのろいし 車内は五月蝿いが ローカル電車もそれなりに乗って見ると面白い。

スイスなんかでは 日本よりもっと古い客車を大事に使っていて のんびりと走っているのだ。 とても 物持ちが良い。

あっというまに 目的地につくのもよいが 車窓から 風景が順次かわっていく 余韻を楽しむのも一興だと思う。 リタイアした暇人にとって 最適な時間つぶしでもある。