メダカ


長女が勤める学校の教材にするので 松が原の従姉妹宅にメダカを貰いに行って来た。今でこそ峠から松が原までは車で二十分位の距離であるが その昔 未だ幼少の頃 亡き父に自転車で往復した記憶がある峠から渡の瀬(今はダム湖になっている)までは一里半くらいの下りだったが底から松が原までは一山越える峠道であった。当時はチャイルドシート成る物は無く竹籠を自転車の荷台にくくり付けその中に自分は座していた。此れだけはハッキリ覚えている。ただ何のために松が原まで行ったのかはまったく憶えていない。社会人になってからは彼の地とは縁遠くなっていたが 最近になって父の里は懐かしく 心ゆさぶられる山里である。

「松が原 目だかの家は 庭の瓶」 忠行

「メダカ等が 親子共々 学校へ」 忠行