トラクタ


山里では水田の代掻きが始まっている。自分の記憶にある初めての代掻きは飼い牛によるものである。牛に鋤鍬を引かせる重労働であった。その後は耕耘機の時代があって 最近では乗用トラクタだ。思えば随分な進歩である。その昔 バリ島を旅した事があって水田があり 此れはきっと牛がいるぞと期待したが あにはからん耕耘機のエンジン音が響いていて期待が外れたことがある。米作りは代掻きに始まり 田植え 除草 稲刈りと秋まで続く。農家の努力なくしては「瑞穂の国」はあり得ない。

「代掻きの 青のトラクタ 右へ左へ」 忠行