ベゴニア


ずいぶん昔の事だが牛田の社宅住まいだった頃 ベランダに面したテラス窓の傍らに家人が沢山のベゴニアを育てていた。冬の花が少ない時期中々華やかで綺麗であった。当時私は月から金まで深夜残業の連続で日々疲れる生活だったがベゴニアは心ばかりの癒しを与えてくれたと思う。多忙だったが充実した日々であり大きな夢もあった。と過去を美化するのは老人になった証左であろう。現在の生活に不満はなく日々楽しいがその当時はとても満ち足りていたと思う。若かった。

「小春日に ベゴニア咲いて 色模様」 忠行