ライラック


父母が住んでいた峠の空き家の玄関先で今ライラックが綺麗な花を咲かせている。主なき。愛でるものなき。なので 可哀想である。

もともとは西洋の花であって日本では札幌で初夏の花として有名である。彼の地をこの花の時期旅したことが一度ある。花は終わりかけていたがそれでも青紫色を楽しむことができた。

また札幌と函館をむすぶ国鉄の急行に「ライラック」を称したディーゼル列車があったが これまた運転されなくなって久しい。

今は亡き人や汽車を追憶するのにライラックくらい相応しい花は無いと思う。