ダリア


母が亡くなって三十三年になる。大正15年の生まれだから生きていれば90才である。

山里の貧乏暮らしだった頃母は庭の片隅にダリアを植えていた記憶がある。どんな種類でどんな色だったか全く記憶にないが 当時としては西洋風で近代的な花だったように思う。そののち 長い間 ダリアは花としてあまりもてはやされることも無かったが 最近は少し見直されて人気が出て来たようだ。

これは 佐伯区観音台で見かけたダリア、朱が鮮やかである。

年々再々花は変わらないが 人はどんどん劣化し自身今年は古稀となって母のいるあの世にちかずくのが実感できる。早くあの世で会えると良い。