蒲鉾


かまぼこは練り物界の王者である。 他の練り物と一線を画す。訳は台座(蒲鉾板)に鎮座していることである。

加えて 其れ逸品で料理となる。 例えば「板わさ」であろう! 他の練り物一同は 他の食品に迎合して「おでん」なぞの一部に成り下がっている。

蒲鉾は孤高の存在で 他の練り物と 交わらないのも立派である。

値段も 小田原名産の名店 たとえば 鈴廣なんかの作品(敬意を表して)だと あっと驚く高さである。 とても貴重である。

だからと言って 毎日食すものでもなく 正月の御節以外はとんと 忘れられている。

王者 蒲鉾は不憫である。