スズメ



雀が好きだ。 鳥のなかでも 多勢に無勢の存在で 益鳥か 害鳥かさだかではないが 平和の象徴 ハトにも似ず、まして タカ派でもなく、九州新幹線列車名 ツバメの様に さっそうとは飛べず、 ウグイス嬢との美声の鳴き声でもなく、キツツキみたいに大工仕事もできず、 ましてやフクロウのように叡智の代表でもなく、インコのような美しい衣服も身につけず、 ただただ 茶色の地味で 平凡な外形である。 あまりにも当たり前で 誰も気に留めず ましてや バードウォッチングの対象にすらならない。 加えて 季節感のなく 年中 忙しそうに騒ぎ回っている。でも 少なくとも カラスのように嫌われる事も無い。たしか アッシジの聖フランチェスコの説教をおとなしく聞いていた小鳥が 雀に違いない。

そんなこんなで 私と同じ 無名の存在であるこが 愛らしいと思うし いつも 一所懸命餌をついばむ姿が私に似ていて とても好きだ。