冬の蝶

庭で家人の声がするので 昨日 降りて行ったら 一羽の蝶がビオラに止まっていた。

今朝 再び 見ると蝶は静止したままの状態である。死期が近いのか 昨日の姿のままである。静かで 寂しそうである。

春 花から花へと 楽しそうに飛び回っていた 蝶が 半年後には 死を迎えようとしている。

人の一生も同じかもしれない。一生一瞬である。絶対的な時間は異なるが
必ず 死はすべての生き物に平等に訪れる。

落語家の立川談志が亡くなった。 話芸の頂点を極めた天才で 私もファンだった。惜しい。 自分の院号は自分で附けたらしい。 私もせめて戒名は自分でつける。自分の名前は親がつけてくれたので 戒名を他人の坊主につけさす事は無い。

葬式は簡素に お経や説教や香典は不要である。 ただ 白い薔薇の花を手向けて欲しいのが 唯一の希望だ。