明石峠のコブシ

津和野への 最初の難所が明石峠であった。 向かって 左側の山並みに 今年は ことのほか 沢山のコブシが咲いて まるで 雪のごとく 見事である。

コブシは田植え桜といって この花が咲く頃 東北では田植えの準備に入るらしい。 そして コブシは隔年毎に 良く咲く年と あまり良く咲かない年があって 良く咲く年は豊作とされる。

今年はとても 良く咲いている。 なのに 被災地では 米の植え付けが出来ない、天災もあるが ほとんどは 人災によるもので 農家の人の心情を思うと 悲しい!

政府はそれを金で解決しようとしている。言語道断である。農業の将来への展望を期すのが先であろう。ことココに及んで 美辞麗句はもういい! なにが「検証して」「想定」だ。

明石峠は 古い流行歌「柿の木坂の家」の作詞家 大竹市出身の石本 美由起さんが 詞を創る時 イメージした坂らしい。 別名「汐見坂」ともいい ここから 丁度 廿日市の駅まで三里(約12km)である。

私も 廿日市の中学、高校へと この曲がりくねった古い道を 片道約一時間かけて ボンネットバスで六年間通学した。

其の頃の生活は貧しくて すべて 良かったとは 思わないが すくなくとも 未来、将来への希望は 皆 沢山あった。

くらべて 少しは豊かになったが 明日への希望の無い人が多い 今日とどちらが幸せであろうか?

耐え抜いて 希望を持ちたい。