武士の家計簿

最近 話題になっている 映画を観に行って来た。

江戸時代の後半, 加賀 前田藩の算用掛(今で言う経理担当)の 猪山家が長年に渡って記録して来た 入払帳(いまの家計簿)を題材とした 映画である。

原作は新書版である。 記録ゆえに学術的で 事実を現在の貨幣価値と対比させて 記述してある。 これはこれで 興味深かったけれど 映画がいかに ストーリイを展開させているのか?関心があった。

一言でいうと 「良い映画である」 いまの日本政府の借金の多さに痛痒を感じない首相以下に 煎じて飲ませたい。否 宣伝して見せたい。

借財が嵩んで にっちもさっちも 行かなくなった猪山家の当主 直之が
世間体や 恥や外聞を無視して すべての不要な家財を売り払い そして倹約に 勤め 簡素すぎる生活をして 家を立て直す話が心を打った。

ここまで 徹底すると とても さわやかである。

冬の午後 見終わって 外に出たら 北風が強く 気温がさがって とても冷たかったが 「こころ」は暖かくなった。