両棒餅


鹿児島の仙巌園一帯を磯と呼び 今はどうだかしらないが昔は海水浴場として賑わっていたらしい。尊敬する作家故向田邦子さんの随筆にこのことが良く取り上げられている。昭和の善き時代海水浴がおわったあと茶店にて「じゃんぼもち」を食すのが子供の頃の楽しみだったと記してある。なので先輩に習い我々も仙巌園茶店で食した。味噌味と醤油味があってどちらも甘辛く素朴な味でお茶に良く合う。さすが薩摩の国の名物餅である。

「両棒餅 薫る春風 桜島」 忠行