獺祭


由あって長男の嫁さんから岩国の銘酒「獺祭」をもらった。「かわうそ」の祭なので(うそ)だろうと思った。あまりにも貴重で高価な日本酒だから何時飲もうかと気をもんでいる。ハレの日に飲もうとおもっているがこの年のなると余りハレの日もない。いまのところ賞味期限は一年らしいので来年の正月に栓を開けようと思っている。

尊敬する明治の偉人で俳人正岡子規は自らを称して「獺祭書屋主人」と称していた。なので没した九月十九日は「獺祭忌」とも言われている。

偉勲を偲んでこの日に開栓しようかとも思ったが、俳句にまったく縁のない弱卒が偲ぶこともないしあまりにも唐突な思いつきなので止すことにした。

なので「獺祭」は棚の一番うえで今日も鎮座している。