信州から取り寄せた桃。ジューシーでかつすこぶる甘い。桃は当たり外れがあって スーパーなんかで販売しているのは高値でも甘みが無く外れが多い。この桃は当たり中の当たりであって美味である。

昔 峠で父が桃の栽培にチャレンジしたことがあった。権現山の山麓を自力で切り開き桃の苗を植え数年後に実がなった。味はすこぶる良かったがそのため蛾が桃の蜜を吸って商品にならず生産を断念したことがあった。いま考えると桃ノ木全体を紗でおおえば蛾対策になったとも思うが当時は資材も資力も乏しく実現出来なかった。父の心中やいかばかりだったかと今にして思う。

美味しい桃を食すたびに志得ずして亡くなった父の無念の思いがこみ上げてくる。