リスボン


ポルトガルの首都は 七つの丘のある街である。よって 坂がとてつもなく多く 且つ 急勾配である。そこで あちらこちらでケーブルカーが活躍している。

丘の上から展望すると 赤い屋根瓦が印象的で その向こうにテージョ川の流れが見える。 川と言うよりは 海と言った方が 景色にそぐうかもしれない。 河口なので 大河になっている。 いつまで 眺めていても見飽きない。 そして 初めての景観なのに どこか 懐かしい気がしてくる。

ポルトガル語の「サウダージ」 作家 新田次郎親子によると 日本語直訳は「弧愁」であろう。

百年以上前に 世界の海へと 冒険者達が 出かけて行った拠点であるが その面影は(発見のモニュメント)ぐらいで 街はおしなべて 控えめであり、とても好感がもてる。 歩けば 雑踏すらも 心温まる風を送ってくれるようだ。