栄光の岩壁

実在の登山家を描いた新田次郎の山岳小説。 幼少の頃から マッターホルンの北壁を日本人初登頂を達成するまでを 簡潔で格調高い文章で表現している。

昔 新田次郎の小説に傾倒していて ほとんどの小説は読破していると思っていたが この作品は読んでいなかった。 とても 読み応えのある 素晴らしい長編である。

氏は明治45年の生であるから 今年生誕100年になる。明治最後の年の人であるからして すべてに 明治の気骨を感じさせる。

読んでいて スイスの情景がまぶたに浮かんで来て 其の夜は眠れなかった。

再び 今年 スイスを探訪し マッターホルンの勇姿に会いたいと思う。