日日是好日

副題にあるように「「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」 森下 典子著。

日本の文化の象徴である 「お茶」を通して 季節季節の風土の変化とそれに伴う 四季を具体化した 掛け軸 茶花 和菓子の すばらしく完成された文化を体現できる お茶の世界が わかりやすい文章で述べられていて(十五章)からなる 完成度の高い随筆である。

まったく 初心者であった著者の二十六年に亘る 茶道修練により 本当の日本の美学 感性を体験してゆくさまは 心を打つ。

洋の開けた文化に比して 和の閉鎖された文化は 庭園等でも ストレートに対比出来ると思う。 小さな世界にびっしりと凝縮された 自然が和とすれば 広がりのある 広大な世界の洋の庭園、 どちらも 互いの眼で 見れば とても 魅力的で 甲乙つけがたいと 今回の 英国スイス旅行で思った。

かって「幕の内弁当の美学」なる韓国人による 名著があったが まったく
しかり であると 思う。

旅する事の最大の楽しみは異文化にふれることでもあると思う。