スタントンの猫

コッツウォルズでは 猫までも のどかである。

丸顔で ベシャンコな鼻の持ち主のこの猫は とても 人懐っこっく どこから 出て来たのか判らなかったが しばらく 家人について回りたわむれていた。

どことなく フクロウを思い起こすような 素敵な猫であった。

この地方は鉄道が施設されなかったので 旧き良き イングランドの情景が残ったらしい。時間を経た建物と 変わらぬ風土は ことの外 美しい。

雑然とした建家と電信柱とTVアンテナで埋め尽くされた 日本とは別天地である。

が 少しひっかかるところがあるとすれば 活気のなさではないかと思う。


旅でしか あじあえない 静謐の地であった。