注連飾り

正月の注連飾りを毎年 十二月二十八日に飾る。 今年も例年通りに 飾っている。 毎年 注連飾りの稲穂は 雀の正月の御馳走であって 暮の家に食べられてしまうことが多いが まだ 今日まで 残っている。 雀が見つけられなかったか、あるいは 他に御馳走があったのか?不明である。

山里の峠の家にいた頃、貧しかったので、注連飾りなどは無く ただ 山から取って来た松の木を二本、玄関に打ち付けて 新年の飾りとしていた。おせちなるものは 最近になってからである。 ささやかな 御馳走と餅を両親、祖父、曾祖母をこたつを囲んで食した記憶しかない。でも 貧乏だったが 皆 あたたかった。あの頃を 思い出すと 涙が出てくる。

その後 私が家をでて 母と父の二人だったころ 節約のため 正月の御馳走もしなかった所 その年は全く良い事が無かったらしい! 以後 金はなくとも 正月だけは と思うようになったと 生前 母が言った事がある。

また 母や父に再会できる機会が近ずいた。