平和の鐘


八月六日は広島に原爆が七十一年前に投下された日である。毎年この日広島市内では平和を祈願して沢山の追悼行事が催される。

基町公園の一角にひっそりと佇む手造りの鐘があって 普段は誰も気にとめていないが第三回の平和記念式典のおり鳴らされたものらしい。ながいあいだ忘れされていたのだが昨年被爆七十周年を機会にふたたび鐘の音が聞こえるように修復された。

今年も二回目の「鐘の音」を聞くささやかな行事がもようされ参加した。お歴々が参加した公の記念式典と異なり 行事自体も手弁当手造りであるが「鐘の音」は広島の空に高らかに響いて あの日の思いを広く遠くまで伝えてくれた。